異次元の唸り声

今日のストーリー
 
Pezibear / Pixabay
 
深夜誰かが私の家のドアをノックした。 こんな時間に訪問者など考えられなかった。 どうしようか迷った。 しばらくすると、誰かがまたひつこくドアをノックしている。 数ヶ月前ならば、2匹の番犬がいたので、不審者が家に近づいたならば激しく吠えて、家に近づくことはできなかった。 しかし、その2匹とも、突然死んでしまった、 誰かに毒殺されたのではと私は思った。 2匹はわずか1年で死んでしまった。黒い犬と茶色の犬で兄弟だった。 最初に茶色の犬が死に、その1週間あとに黒い犬も同じような死に方でこの世を去った。私は、死ぬ直前、Youtubeの”南無妙法蓮華経”の唱題の動画を。耳元で聴かせた。輪廻転生を信じたのだ。 誰かがまだしつこくドアを叩いている。 もしや、2匹を殺した犯人ではないかと不安になった。 私は密かに窓ヵら外の様子をうかがった。 電柱の光で車が泊まっているのが見えた。 二人の人影が見えた。 まだ、しつこくドアを叩いている。 するとどうだろう、暗闇の中から2匹の犬が現れて、2人の不審者を威嚇している。そして、噛み付いて、不審者は車に乗って逃げていった。 まるでその2匹は異次元から突然現れたようだった。 あれは、死んだ2匹の犬だろうか。 私は家の外に出てみた。 しかし、そこには2匹の犬の姿はなかった。 私は諸天善神かと一人でつぶやいた。 夜空には満月が浮かんでいた。 それ以来、不審者がドアを叩くことはなかった。 ただ、真夜中に犬の唸り声がときどき聞こえた。 それは兄弟げんかをするときの2匹の犬の唸り声ににていた。

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